震災から三か月か経過します。
被災地では、仮設住宅への入居が始まりました。
震源地である奥能登は、いまだに断水が続いています。
突然の大きな揺れは、たくさんのものを失いました。
同時に心に大きな傷を残しました。
大きな災害は、生死に直面します。生命維持が優先されるので、
心に傷を負っていても、被災地全体が復旧に向けて前を向いている中で、
「愚痴を言ってはいけない」「頑張って生きなくては」と心の傷つきに蓋をしたまま、過ごす方がとても多いです。
そのため、ライフラインが復旧し日常に戻りつつあるときに
「なんかつらい」と感じる方が増えてきます。
そう思うのが、震災から約2,3か月後です。
ここで初めて自分の心の傷と向き合うことになります。
応急処置として絆創膏を貼っただけの傷は、きれいには治っていません。
時には、血が噴き出て痛みを伴うこともあります。
心に負った傷は消えることはありません。
なかったことにもできません。
ただ、きれいな傷跡にすることはできます。
きれいな傷跡になれば、突然傷が疼くことも少なくなります。
周りと比較するのではなく、
【自分にとって、どうであるか】
を考えてくださいね。
悲しいものは悲しいのです。苦しいものは苦しいのです。
ご自身の気持ちに正直でいてほしいと思います。